デザイン
新国立競技場の計画が、安倍首相が白紙撤回に戻すことを17日表明した
デザインの巨大アーチ構造による当初予算の1300億円から2520億円に膨張した
建設費が世論の批判を浴びたのだ
12年の国際コンペで審査委員長を務めた建築家の安藤忠雄氏は
16日の記者会見で「コストについて徹底的な議論はなかった」と釈明した
審査関係者に、巨大アーチ構造が工費のかさむことが分からなかったのだとすれば
専門家としてお粗末である
安藤氏は記者会見で、
デザインを選んだ責任はあると認めながら、2520億円は私が決めたわけではないと話す
見直しの圧力が高まる中で
このデザインは「なによりもシンボリテック。一人の人間として言わせてもらえば、残してほしい」と
本音も吐いた
高すぎる総工費の解決策については
工事を請け負うゼネコン業者に矛先を向け
「儲からなくても≪日本の国の為に、日本の誇りの為に頑張る≫と言っていただけたら、値段もうまくいく」と語った
デザイン重視で選んでおきながら、コストもわからず、建設業者に負担を押し付けるとは
呆れて言葉もない
赤字現場では実際につくる職人が一番苦しむことを安藤氏は知らないのだろう
現代建築ははデザイン重視であり、住み心地、使い心地、働き心地などは考慮しない
また、つくる職人の生産性の上がらない、言葉を変えれば、職人が儲からない設計が多い
左官からいえば、安藤氏のコンクリート打ち放仕上げの建築の完成には左官職人を必要とするが
コンクリート打ち放仕上げでは儲からず、一番の困った問題は左官技能者を養成できないことである
建築は技能工不足解消、また生産性向上を目的に、鉄骨造、PC工法、現場PC工法を推進しているが
このような工法が進めば進むほど、技能工が儲からない建築が増え続けてている
設計家はデザインも大事でしょうが、実際作る技能工の生産性が上がり
職人が儲かる、技能工が育つ設計をお願いしたいものだ