漢方薬
プロ野球のスーパースター、王貞治氏の主治医として著名な
国際医療福祉大学長 北島政樹氏が「患者さんは、優しい医療を受ける権利がある」述べている
北島氏は、昔は大規模な切開手術をしたものだが、現在は患者に負担の少ない
内視鏡手術が多くなっている
患者さんの体調回復が全然ちがうのだそうだ
現在は漢方薬の科学的解明に取り組まれている
きっかけは
1999年、生イカを食べて私自身が腸閉塞になり入院しましたが、西洋薬の効果は極端で、
上手くおなかのコントロールができなかったときに、漢方薬の「大建中湯」で非常に穏やかな状態となったのです
それから、漢方薬がなぜ効果があるのか、西洋医学の技術を使って解明に取り組んできました
その結果、「大建中湯」は「アセチルコリン」出すとか、漢方薬の作用機序を示すデータが得られたのです
漢方薬は副作用も少なく「これは何とか世界に発信すべきだ」と思った
ハーバード、香港両大学と組み米国立衛生研究所の研究費を獲得もできた
四十数大学に呼びかけて「大建中湯フォーラム」という研究会を立ち上げた
色々努力して現在では漢方薬は国際的に認められています
西洋医学と漢方の融合で治療の幅が広がると思う
抗がん剤はガン細胞も正常細胞も攻撃します
西洋医学は病気中心に攻撃するのです
是に対し、漢方は免疫力や栄養を補完します
大腸がんで調べたら、漢方を使った場合は在院日数がうんと短い
患者負担が少なくて済み、医療経済面から見ても一つの選択肢と思う
今日本では80大学に漢方講座がある
日本は西洋医学を学んだ医師が漢方薬を処方できます
これからは漢方薬のメカニズムを解明するためには、漢方薬のエビデンス(化学的根拠)の
信頼性を高めるしかないと思っています
元日本医師会長の武見太郎氏は「日本独自の薬として世界に発信できるのは漢方薬」だと言っている
日本の漢方薬がいいのは生薬のエキスを使って純度が高いからです
漢方薬は「代替治療」とか「補完医療」といわれてきたが、米国の著名な医療雑誌「サージェリー」は
「漢方は補完医療の領域を脱出した」と言っており
米国は炎症性腸疾患に対する「大建中湯」の効果の治験をするぐらい認めています
チーム医療も重要となっています
高齢者の疾患は多様化し、医師と看護師だけでは上手くいきません
色々な視点から専門家が見る必要があります
薬剤師、消化器外科、消化器内科が連携したり、広範な医療職種によるチーム医療が必要と思う
最先端医療も漢方、チーム医療も「患者に優しい医療」で共通しています
西洋医学と漢方医学の融合も必要でしょう
疾病にこだわらぬ他科の医師同士の連携も必要となるでしょうと述べている
現実には
友人の奥さんの例だが
末期の大腸がんで手術後、全部取り切れなったということで、抗がん剤を投与され、
両手の皮膚が爛れて水仕事ができない状況である
それでもなお抗がん剤の投与をされているようである
週刊新潮に載っていた大動脈瘤の特集で、大動脈瘤の治療法の一つ、
大動脈瘤の中に金属のバネの付いた人口血管(ステントグラフト内挿術)の関連10学会がある
日本ステントグラフと実施基準管理委員会である
10の学会は
血管外科、心臓血管外科、静脈、脈管、血管治療、心血インターベンション、人工臓器、胸部外科、循環器
インターベンショナルラジオロジー(IVR)である
保田與重郎氏は「述史新論」で医術について
肉体の病患を治療する技術と、心の疾患を治癒する仕法が分離した近代医学は
近代の人間の不幸の象徴である
医者が昔の東洋の医聖伝統の思想を少しだけでも、思い出してくれたなら
新薬の薬禍と病院病床の不足という、これも世界的な問題が少しは明るくなるだろうと述べている
NPOガンの患者学研究所の「すべてがあなたが治るため」には
ガンは希望を持てば治るとある
ただし、なおるかどうかを左右する法則があるという
それは「責任を取った人は治り、取らない人は治らない」だ
責任を取るとは
ガンは生活習慣病の典型的なものである
ガンの原因は三つの習慣
①ライフスタイルの乱れ
昼夜逆転の不規則な毎日、運動不足等
②食事の乱れ
肉、卵、牛乳、動物性蛋白、脂肪、カロリーの取りすぎ、野菜不足で、ビタミン、ミネラル不足
ご飯、味噌汁、梅干し、漬物を食べない、添加物だらけの食生活
③心の乱れ
怒り、怖れ、悲しみ、不足不満、感謝の知らない生活
である
この三つの乱れを自己に責任において正す事が大切と思う
病気の原因は己に責任が一番あるのだが、そこに気付く人はすくないようである
心と体を一つに考えてきた漢方医療
一日も早く漢方、チーム医療の患者に優しい医療が普及して欲しいものだ