ヒアリング
国交省関東整備局と日左連関東ブロックとのヒアリングに
関東ブロック副会長の石河公一氏と行って来た
開口一番担当者より公の場ではないのでざっくばらんに
左官業の問題をぶつけて欲しいとのことだった
持参した要望書は
関東地方整備局への要望書
現状の問題点
1.左官職人の高齢化が進んでいる。主力は60歳を超えている
20代から50代の職人が少ない。
技能習得期間が乾式工法の職人に比べ長期間(最低5年間)掛かるので若い人が入職しない。
現在の左官の仕事は請負がほぼ不可能であるため、常用精算となるケースが殆どで有り努力しても収入が増す要素が少なく左官工事に魅力がない。
2.設計図書は塗り壁から、コンクリート打ち放し仕上が主体になり、現場において後継者に技能習得させることが不可能である。
3.コンクリート打ち放し仕上の仕様が分かりにくく矛盾が多いので、ゼネコン・左官業界が混乱している。
要望
1.設計図書に左官の技能習得が可能になるよう左官の仕上げの塗り壁を採用して頂きたい。
各種仕上げ工事の下地となる塗り壁だけでは左官の技能習得は不可能である。
請負が可能になる程度の壁塗りの工事量をお願いしたい。
2.コンクリート打ち放し仕上は矛盾が多い工法であり、仕上げが分かりにくい工法である。仕様を明確にして頂きたい。
3.コンクリート打ち放し仕上げでは左官技能は習得、継承が不可能である。
コンクリート打ち放し仕上げではなく、薄塗りモルタル(厚み10mm)の採用をお願いしたい。(左官の技能習得は塗り付け鏝で塗り厚のある壁を塗ることが不可欠である)
簡単にいえば
設計図書から左官の仕上の塗り壁が無くなって左官人口が激減した
現在の建築は左官技能者を必要としない設計なのだが、完成させるためにはどうしても左官技能者が必要である
関東整備局の2号館も設計上は左官工事はないはずであるが
大人数の左官技能者が完成の為に仕事をしているはずである
コンクリート打ち放し仕上は下地調整(下地調整材の薄塗り)で仕上げる仕様なのだが薄塗りで仕上られるようなコンクリート打ち放し仕上は出来ておらず、薄塗り前の躯体修正(モルタル、厚塗り材のつけおくり)が100%の確率で発生する。
この躯体修正の費用が予算に無いことが一番の問題である
コンクリート打ち放し仕上の下地調整では、左官技能は教えられず、習得不可能である
左官技能習得、継承、維持の為に公共工事に仕上の塗り壁を採用して頂きたい
民間はコスト最優先であるから、コストの掛かる塗り壁は徹底して、先ずやらない
担当者の回答は
設計図書に左官工事が無いということはわからない
関東整備局2号館を左官技能者が仕事をしている事は意外であった
左官技能者は、建築には設計上ないということだが現在どういう仕事をしているのか知りたい
打ち放し仕上げのつけおくりの問題は契約をしてから工事をやることという最もなお話であった
公共工事に技能習得の為に左官の塗り壁の採用は、財務省が予算を握っているのでコストの掛かることは先ず無理でしょうということだった
左官の塗り壁、土、漆喰、珪藻土壁は住む人の健康、命を守れる壁であり、シックハウス、シックスクールを解消し、快適な居住環境を提供できると、最新の漆喰系珪藻土壁「エコ・クイーン」チラシ渡し公共工事への採用をお願いして散会した