左官が困っている問題

野丁場において左官が困っている問題点を何点か記してみた。
左官が困っている問題
☆ コンクリート打ち放し仕上げ平たんさの標準値に完成しない躯体修正の補修モルタル塗り(つけおくり)はやる業者が明確でない。JASS左官工事では左官工事の範疇ではない。
☆ 塗装工事、内装工事(壁紙張り)において、コンクリート打ち放し仕上げ下地の素地ごしらえは下地調整塗りとしてJIS6916C-1、C-2(厚み0.5~3)を全面に塗り付けて平滑にするとある。
現状においてコンクリート打ち放し仕上げの躯体は厚み3mmの素地ごしらえで仕上がるような躯体には出来ていないので、素地ごしらえ前の補修モルタル塗が必要となっている。
☆ 内装工事(ビニール系シート張り他)で張り付けに先立ち下地表面の傷等のへこみはポリマセメントペースト、ポリマーセメントモルタル等により、補修を行い、突起等はサンダー掛け等を行い、平滑にするとある。これを現場では床補修と称している。
コンクリート直押さえは3mで7mmの平たんさの標準値、巾木回りは3mで3mm以内が認められている。
取り付ける見切りは工業製品であり精度は0に近い、その誤差を補修モルタル塗りでやっている。
☆ 左官工事標準仕様書において、 仕上げ塗材仕上げの下地調整の厚みは1mm以内、1~3、3~10mmまでと3段階ある。単に下地調整では歩係りが決められないし、 ゼネコンからの見積りでは厚み5mmで要求されることが多い。
下地調整厚み5mmで仕上がるような躯体に打ち放し仕上げB種は出来ていないので厚み5mm下地調整前の補修モルタル塗が多く発生する。
これらの仕事を左官技能者が施工しているが積算に明確に反映されていないので精算時トラブルが多く発生している。