面倒くさい

色むら
エコ・クイーンの濃い色の依頼があった。
ベテランが十分注意をして施工したのだが色むらが発生して、塗りなおしとなった。
エコ・クイーンは石灰で固めた珪藻土壁の為、濃い色は冬の施工時に
色むらが発生する事がある。
冬の時期は珪藻土壁の乾燥が遅くなる為に壁内のアルカリ分特に消石灰(水酸化カルシウムが浮き水と一緒に壁表面に出てしまう為、白くぼやけた壁になる。
この現象を白華と呼んでいる。
夏は乾燥が速いので白華現象の発生は少ない。
この現象が色むらである。
この現象を防ぐには珪藻土壁の持つ呼吸機能を樹脂を混入して止めるしかない。
色むらはクレームの大きな対象となるので樹脂を混入して
呼吸機能を落としているメーカーが多い。
珪藻土壁で呼吸機能が無かったら健康壁としての意味が無いのだが
お客様は知らないのだから名前だけ珪藻土とあればよいという左官、ハウスメーカー、工務店が意外に多い。
製造メーカーもまた同じ穴の狢である。
石灰系珪藻土壁の濃い色を冬に施工した場合、室内温度を20度近くまで上げて施工し
翌日もその状態を維持してやれば色むらは防げる。
しかし、面倒くさいと言ってエコ・クイーンをやらない左官が多いのである。
人間も自然の一生物である。自然の中で生活するのが一番良いのである。
自然を離れ、人工の中で生活すれば生命力が低下するといわれる。
自然とは厳しく、難しく、面倒くさくて、効率が悪いものだ。
本物はみな同じ性質を持っていると思う。
しかし本物には大きな感動がある。
エコ・クイーンは自然素材で出来ている。
エコ・クイーンには住まう人が感動して喜びの声が多く寄せられている。
その喜びと感動の結果が茨城県で13万㎡の施工実績である。