グループ解散
長年活躍をしていた左官の下請け会社が解散した。
今度の不況で仕事が少なく、休業を余儀なくされたことも原因の一つだが
それ以上に高齢化の問題が大きい
左官業界は昭和50年前後に設計図書から、建築の合理化の元に
一方的に塗り壁がなくされた。壁がコンクリート打ち放し仕上げに変ったのである
そのために昭和50年より、10年間で10万人の左官が廃業、転業している。
殆どが若手左官であったと思う。その後左官業界に若者が入ることなく
現在の建築業界で一番高齢化が進んでいるのが左官業界である。
解散したグループの年齢構成は
リーダー 64歳
サブリーダー 65歳
職人 71歳
職人 70歳
職人 67歳
職人 66歳
職人 63歳
職人 61歳
職人 57歳
職人 57歳
職人 55歳 平均年齢63歳である
弊社には後4グループいるがリーダーは 68歳、64歳、63歳、61歳である。
社員にも 68歳2人、66歳1人、64歳1人、62歳1人がいる
弊社は昭和50年より後継者育成に取り組み、10代~30代の若手社員が30人いるので
何とか今年の異常の暑さにもめげずに頑張っているところである。
職人の高齢化問題は、後10年、後10年と先延ばしにしてきた問題である。
ここに来て後10年持ってくれるのだろうか疑問に思う
技能職のリタイアは一瞬、養成には最低5年、一人前には10年掛かるのである
まだ建設業界ににおいては左官は幾らでもいると思っているのだろうか
現在、コスト面でも、工事精算時においてもトコトン苛められている声が多く聞かれる
左官の技能の難しさ、怖さを知っている人は少ない。
左官がいなくなって始めて知ることであろう。