フェアトレード
高くてもつくる人も幸せになるものを買う時代
最新の流行を早く、安く…世界を席巻するファストファッションの世界で
新しいブランド「KOE」が14年9月に出た
理念は「着る人も、つくる人も、幸せになる服」
児童労働や強制労働、公害のない工場とだけ取引する
労働に見合う価格で商品を買い取り、生産者の生活向上を支える
「フェアトレード(公正な貿易)」が広がる欧米で普及を目指す
世界で消費者の行動を変わってきた
モノを買うのに誰かの犠牲の上に成り立った「安さ」より
自分の価値観に照らし、正しいと思える商品を選ぶ人が増えている
「物欲なき世界」の著者菅付雅信は「経済価値とは違う豊かさを
求める動きは今後強まる」と予測する
従業員の幸福、共同体や環境への配慮を理念とした
米国のスーパーが、価格が他店より2~3割高いが
理念に共鳴した消費者が支持している
放し飼いで育った卵を購入したお客は
「一定の基準を満たした生産者からしか仕入れないから信用する」と語っている
社会への参画意識の高い消費者の台頭は
大量生産、消費を前提としてきた大企業に変革を迫っている
イオンは04年に「フェアトレード商品」の販売を始めている
イオンの有本幸泰氏は
「どこでつくられたものかを気にしましょう」と全国を伝道師として
飛び回っている
販売は思うほど伸びていないが
大量消費社会の申し子イオンも、変わろうと動いているが建築業界は
逆の方向へと舵を切っているように思えて仕方がない
建築業界は技能者不足、高齢化、若者の建築離れ対策として
職人をなるべく使わない
工業化住宅、建築を推進している
理由は職人を使うと建築、住宅を早く、安くつくれないからという
RC造は減り、PC化、S造建築が増えている
問題は工業化建築、PC化、S造が進めば進むほど技能者が育てられない、育たないことである
また完成させるためには技能者は絶対必要であり、ゼロにはならないのだ
職人を使わない建築ばかりでなく技能者が育つ建築も必要であろう
技能者が育たない、儲からない、誇りを持てない建築でも大企業は儲かることであろうが、技能者は確実に減少していくことだろう
建築をつくるのは職人であることを忘れているのかもしれない