クロス貼

設計図書の仕上げ表にクロス貼がある。

英語の辞書でクロスは「Cloth」で(布・服地・織物)である。

壁紙メーカーのHPでは壁装材(クロス)とあった。

現場ではクロス工事、クロス工、クロス職人という言葉がある。

壁紙(クロス)という場合もある。

壁紙の歴史は

?紙壁紙

?麻布壁紙

?ビニール壁紙と変わってきたようである。

織物壁紙、木質壁紙、ガラス繊維壁紙、珪藻土壁紙もある。

現在壁紙の95%はビニール壁紙である。

安い事とプリント、エンボス加工ができ、色、柄、テクスチャが自由にできるからである。

ビニールクロスともいわれる、ビニール壁紙の原料は塩ビ樹脂で、柔らかいビニール(軟質塩ビ)作りる為に可塑剤、不燃化の為に難燃剤を混入しますがこれが有機リン系の薬剤です。

塩化ビニール、可塑剤、難燃剤には環境ホルモン、発ガン性が指摘されています。

湿気を殆ど吸収しない塩化ビニールを日本のような湿気の多い国の室内に貼ることも変なのですが、それ以上に有機リン系のガスが室内に発散されていることが人体に危険であると思うのです。

クロスは「布・服地・織物」です。

布製の壁紙が殆ど使用されず、ビニール壁紙が95%以上を占めている現実。

壁装材をクロスと表示しているメーカー。

設計図書にクロス貼と書く設計事務所。

クロス工事、クロス工、クロス職人と言っている建設業界。

建築業界は英語、日本語を正しく使って欲しいものである。

これでは羊頭狗肉であり、消費者には正しい情報が伝わらず、消費者を欺いていることだと思うのである。