川の流れ

ドイツでは直線にした,川の流れを以前の蛇行した川の流れに戻していると言う記事を見た

韓国では一番大きい清渓川(チョンゲチョン)が蓋になっていた高速道路と川のコンクリートが取り払われ完全に清流が復活し市民の憩いの場となっている。

環境保全の高まりの中でコンクリートで固めた環境から元に姿に戻す動きが出てきたとすれば生物にとって、微生物から人間に至るまで喜ばしい事である。

私は岩手県の中央部の小さな村に生まれた。

家の前を流れる川でいろんなものを洗っていた。

野菜から、農機具、洗濯

上の家でも、下の家でも洗っていた。

水は澄んだ綺麗な水で飲んだこともある。

どの家庭でも汚れた水は決して川には流さなかった。

小魚が泳ぎ、貝が生息していた。

冬には、お爺さんと網を持って川底の潜んでいる鮒、川エビ、雑魚を取って食べた。

田んぼの用水路にも泥鰌、雑魚が住んでいた。

雨の後網を持ってよく泥鰌取りをしたものである。

川で泳ぎ、魚を釣って遊んだ。

冬には土に中に潜んでいる大きな泥鰌を取った。

皆、曲がりくねった川であった。

都会の川は悪臭が漂っていたが、田舎の川は川底が見える綺麗な流れであった。

田んぼの土手も曲がりくねっていた。

農地整理が始まり、田んぼの集約が始まった。大小さまざまな田んぼでは効率が悪いと言うことで、田んぼは10a、30a、50aと何度もつくり変えられた。

土手は直線になり、土からコンクリートの用水路になった。

川は川底までコンクリートで固められた。

澄んだ水は濁り、悪臭が漂い、泥鰌も雑魚も姿を消した。

水田の集約で米の生産性は本当に上がったのだろうか。

国際競争力は無いに等しいと言われて久しい。

田舎に戻るたびに懐かしく思うのはあの綺麗な水の

サラサラ流れる小川である。