モデリング

日本左官業組合連合会青年部戦略室という部署で、モデリングDVDを作成している。

この度、第一弾の「洗い出し」に続いて、第二弾、第三弾の「土壁」「漆喰」を発売した。

そもそも、モデリングという手法は、技術、技能を映像化して、視覚でもって学びとる手法で、そこに分かりやすい言葉が加わることで、大きな効果を発揮する現代的な手法と言える。

モデルになっている方々は、その道において業界でも名うての職人さん。

彼らが培ってきた技能は並大抵の努力では得ることはできないだろう。

にもかかわらず、未来の左官を担う我々に、惜しげも無くその大切な技能を提供して頂いた。

それは、彼らの左官職人としての大きな志であると私は思っている。

昨日の組合の総会には、300名を超える左官事業主、職人が集まった。その会場でモデリングDVDの販売を行った。

残念なことに、イマイチ反応がない…「こんな仕事は今無いから…」とか、「教える若手職人がいないから…」という悲しい声ばかりだった…

しかしながら…何もかもを世の中や環境のせいにしてしまうのはいかがなものか…

何とかしようという気概や器量は無いのか…

今を生きるものは、それを後世に伝え、さらに良くなるような環境を整える義務があると私は思うし、そんな伝統的文化である左官に魅了されて今に至っている訳で…

DVDの作成に御協力頂いた方々もきっと私と同じ境遇であると思う…