左官工事の湿式化を目指す

昭和50年代を境に、左官工事はモルタル塗りからシゴきと言われるコンクリート打放し面の素地拵え(最終仕上げの下地づくり)へと変化し今に至っている…土間仕上げも同様で、モルタル仕上からコンクリート直押さえ(モノリシック)となった…

問題なのは、コンクリート打放しや土間コンクリートのモノリシックは許容誤差を認めている仕上工法であるということだ…

しかしながらその許容誤差は、最終的な意匠(クロス、タイル、塗装、長尺etc)の下地仕上面として適応するものではなく、左官による下地調整が不可欠なのが現状である…

「仕上であるはずが仕上がっていない」というこの意味不明な部分を補っているのがまさに現代の野帳場左官である…

意味不明であるがゆえに、最終的にお金でモメ事が起こる…

そもそもこの欠陥工法を採用した理由は、建築工事の「コスト削減」…左官工事のモルタル塗りに白羽の矢を立てたわけである…

しかしながら、現状は「いくらお金が掛かるか分からない」左官工事になってしまい、予算を組む立場のゼネコン側にとって頭を悩ませる問題である…

私は、今こそ「原点回帰」して、左官工事の湿式化を図るべきだと思っている。

湿式化することは、ゼネコン側にとってのメリットも多々あり、我々左官業にとっても大きなメリットとなる。建材メーカーさんでも画期的な材料を開発している。RCウォール工法や、生モルリキッドなどはまさに画期的な仕上工法である。

微力ながら、未来の左官の為、若手職人の為にPRを進めていく☆

左官工事の湿式化を目指して(^_^)