親としての責任

新入社員の面接、採用に10年ほど関わってきたが、最近強く感じることがある。

入社して間も無い新入社員が、自分の理想と現実の違いや環境の変化、人間関係に不満や不安を抱き、すぐに退職を考える傾向が極めて強いということだ。

高校を卒業し社会に進出することで、今まで味わったことのない経験をするのは、どの道においても避けては通れないのだが、ぐっとこらえて現況に馴染むよう努力することよりも先に、その境遇から脱却しようと考えてしまう。先のことを考えず、今現在の感情に囚われてしまうのか。

私が一番悲しいのは、そういう境遇に陥った時に一番身近な存在であるその子の両親が、「自分の人生だから、自分の好きにしなさい」と発言してしまうことだ。

社会の右も左もわからない若い少年達を正しい道へ導くどころか、好きにしろと放棄してしまうのは果たしていかがなものかと思う。

新入社員を迎えるに当たり、私は自分の息子だと思い接している。時には優しく、時には厳しく。でもそれは彼らを立派な社会人に育てなければならないという気持ちによるものである。

どちらが本当の親なのか疑問に思うのと同時に、いつまでも子供と一緒にいられない、親の方が年齢的に早くこの世を去ってしまうという現実を理解して、どうか正しい道を若い少年達に真剣に指導して欲しい。

それが親としての責任であり、その選択をすることが子供の権利ではないと私は思う。