住まいは夏をもって旨とすべし

健康・省エネ住宅を推進する国民会議会長、村上周三氏は

リフォーム新聞のインタビューで

日本人には吉田兼好の「住まいは夏をもって旨とすべし」の考えがあるがの問いに、価値観の転換は実は難しい、私の家は築35年になるが、隙間風が多く、私も年を取るにつれて寒さが体に応えるようになりました。6,7年前に木製サッシから複層アルミサッシに変えたところ室内が暖かくなっただけでなく、雨の音が聞こえないなど遮音性もものすごくいい、快適さを身に沁みて感じましたと述べる。

日本住宅新聞年頭所感で

日本の住宅は断熱性能の低いことが問題です。断熱性能が低い住宅では、一般に室内温度が低くなり、快適で健康的な生活を営むことが難しくなる。

冬室内温度が低い住宅では循環器疾患(心疾患や脳血管疾患)をはじめとして健康に悪い影響が出ると述べる。

村上周三氏は高齢なためか、静かな家が好きであり、冬寒い家はあまりお好きではないようである。

幕末の英雄勝海舟は極貧で、少年の頃はどんなに寒くても布団で寝たことは無く、一年中、稽古着であった。

暮らしが楽になっても真冬でも足袋も履かず着物一枚で通していた。

常日頃から「身体を鍛えよう」いう精神、心がけがあったのだろう。

あまりにも身体を快適な状況に慣れさせると、それに従って精神が柔弱になっていくことは確かである。

病人や、不健康な人、高齢者にとっては高気密・高断熱の冬暖かい快適な室内は必要かもしれない。

これから身体をつくっていくしかない子供達にとってはいかがなものだろうか。