弘道館屋根漆喰

水戸藩校 弘道館東日本大地震災害復旧工事

水戸の藩校、弘道館が東日本大震災で被災し、その復旧工事の
左官工事を施工してきた
昨年の4月に始まり、今年3月竣工の厳しい工期であり、屋根漆喰においては冬の極寒の中での工事だった
茨城県の誇る、現代の名工、渡辺洋一氏、社寺仏閣の左官名人、阿嶋一浩氏
漆喰名人、松木憲司氏、京都の名工、佐藤ひろゆき氏他多くの皆様の指導をいただいて
若手左官とベテランが力を合わせて一年がかりで竣工を迎えることが出来た
今回の工事は国の重要文化財であり、復元工事のため現代の材料は使用できず
伝統的な材料を現場で作成して使用した
今回の仕事で何より、嬉しかったことは、若手左官へ、こまい壁、荒壁、漆喰、屋根漆喰の
はら、ひも、印籠、青海波、漆喰彫刻、鬼瓦の漆喰の影盛等の左官の伝統的材料の作り方
工法の伝承が出来たことである
左官の技能伝承は、学校、訓練校、練習では不可能であり、実際の仕事を通して
親方、先輩から指導をもらい、実際に仕事をして、失敗を重ねながら習得するしかない
一年がかりの工事であったのでじっくりと若手左官に技能伝承ができたのは
(株)根子左にとり、また、茨城県の左官業界にとっても大きな財産となったと思う
水戸の観梅が始まっているが、偕楽園にきたついでに足を伸ばして
日本一の規模を誇る、水戸藩校、弘道館の美しくなった姿
左官の仕事を堪能していただければ望外の幸せである