後継者育成
国土交通省が6月30日第6回目となる「建設技能労働者の人材の確保のあり方に係る検討会」を開き
取りまとめの素案について協議した
その背景には就業者の高齢化、若年入職者の減少があるという
若年入職者は減少どころか皆無に近いことを知っているのだろうか
その対策として
「労働環境対策」
「人材確保方策」
「人材育成方策」3つを上げている
労働環境対策としては
保険未加入企業の排除、工事の標準化などによる重層下請構造の
是正 人材育成に熱心な企業を評価・・・
しかし保険は左官業界を始め殆どの専門工事業界が加入していいないのではと思う
現在の単価では保険加入は先ず無理である。
建設業界は若年の入職が少なく
また低賃金の為、若手技能者が離職するケースが後を絶たない
そのため技能者の高齢化がおそろしい勢いで進んでいる
低賃金、厚生福利、退職金が無しでは先ず優秀な人は入ってこないだろう
今頃保険未加入問題など遅すぎた問題である
人材の確保では
建設業のイメージアップの広報活動、キャリアパスの作成により収入の安定化を図る・・・
建設業はものづくりである。ものづくりは本来面白いものである
今の建築は技能者がつくると言うより、技能者が要らない設計、工法になってきている
人材育成では
工事量の減少等により、現場の余裕が減り、OJTWが困難になっているので
OFF-JT重視の教育訓練に移行させるとある
現代の建築は大工、左官、建具等の仕事は徹底して設計から無くしてきたのだから仕方が無い面もある
しかしどの業界でも熟練技能を馬鹿にしてその業界が発展するものだろうか疑問に思う
習得するまでに長い年月を要する熟練技能は現場で仕事をとうしてしか習得できない
教育訓練では熟練技能は習得不可能である
建築家は自分で建築を作るわけではない。熟練技能者がつくるのである
そうであるならば熟練技能者が技能を習得できる設計をすることが大切であると思う
現在の多くの建築は技能者を育成、技能を維持できない建築が多い
その代表が安藤忠雄氏が得意とするコンクリート打ち放し仕上の建築ではないだろうか