担い手確保

国交省大臣官房審議官「厚生労働省出身」が「日本工業経済新聞2016.7.27」

建設業の担い手対策に取り組む考えを語る。

建設業は魅力ある産業。

インフラ整備、災害対応等、社会的意義があり、人の役に達、形に残るやりがいのある仕事である。

まずはそのような魅力のアピール。

基本的な賃金、労働時間、休日、労働災害防止等一層の取り組み。

社会保険の未加入をなくして、人を大切にする業界を示す。

技能や経験が明らかになる「建設キャリアアップシステム」も適正な評価と処遇改善につながる仕組みと思う。

総合的により良いシステムの構築を目指すと語る。

机上の考えでは無く、若者が入って来ない現場で実際に起きていることを

知って欲しいものだ。

担い手確保といっても、短期間で技能習得の可能な乾式工法の業界と、

技能習得が、長期間必要となる湿式工法の業界では温度差が違う。

技能継承の難しさは、湿式工法技能者のリタイヤは一瞬、養成は五年以上かかるタイムラグがあることだ。

技能者不足で、建設業界、設計業界、官庁は生産向上の方針の基にRC造りからなるべく湿式工法の技能者を使わない、S造り.PC化、工業化工法へと大きく舵をきっている。

現場でつくる技能要素をなるべく少なくし、工業製品を多用した、言葉が悪いがつくる工法から組み立てる工法の建築が増えている。

湿式工法の業界は工業化工法では出来ない、部分の仕事をやっている、やるしかないのである。

この部分は、生産性向上は不可能に近く、職人から見れば、どうにも儲からない仕事である。

湿式工法をゼロに出来るのであれば、いいのだろうが、湿式工法技能者が儲からない、育てられない建築ばかりでは、幾ら処遇改善を図っても、職人が息子に俺の後を継げという業界にはならないと思う。