伝統文化

泥の家の民 インド

大地震に耐えた円形の「ブンガ」

2001年インド西部グジャラート州を襲ったマグニチュード7.9の大地震はカッチ地方を中心に2万人

倒壊家屋100万戸の災害をもたらした

コンクリートブロック等の都市型住宅が倒壊し人を殺し

民族的な家屋ブンガは倒壊せず人を守った

ブンガは牛糞を混ぜた泥で壁をつくった円形草ぶきの平屋の家だ

カッチ地方特有の民族住居だ

実はブンガの伝統は消滅しかかっていたという

「若い世代はわら屋根を定期的に補修するのは面倒、ブロック住宅が格好いいとブンガを嫌った」

大地震以降カッチでは誰もそんなことは言わなくなった

若い世代がブンガを建てて住み始めたのだ

ブンガがどれだけ素晴らしい先祖からの贈り物かが分かりました

自然に学んできた人類の伝統をバカにしてはいけない。

どの国でも同じですが、伝えられてきたものには合理的な理由があるのですと長老が語る

ブンガは地震に強いばかりではなく、家の快適性も最高であろう

ブンガはどろ壁であり、暑いインドでクーラーなしで過ごせる家なのだ

翻って日本の現代の家はどうであろう

兼好法師が徒然草で伝統的な日本の家づくりを伝える、風通しの良い家を批判する学者の推奨する

高気密高断熱の魔法瓶のような家づくりに励んでいる

地震には強いかも知れないが、魔法瓶の家に住んでクーラー無では日本の夏は過ごせないであろう

古民家が快適で癒されると評判である

古民家はどろ壁であり、ビニールクロスはまずないと思う

夏でもひんやりクーラーなしで過ごせると聞く

現代の土壁 珪藻土壁エコ・クイーンならクーラーなしで夏を過ごす人が多い

ブンガはインドの住文化、日本の若い人も日本の住文化に関心を持ってほしいものだ